【種類別】除草剤を散布する時期|散布する際の注意点やよくある質問もご紹介します!

2024年7月9日
【種類別】除草剤を散布する時期|散布する際の注意点やよくある質問もご紹介します!

除草剤を散布する適切なタイミングがわからない方も多いのではないでしょうか。除草剤には、茎葉処理型と土壌処理型の2種類があり、それぞれに散布する時期が異なります。

本記事では、除草剤の種類ごとに散布する時期をご紹介します。また、使用する際の注意点やよくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

マルトヨ編集部

CTA

除草剤の種類

除草剤の種類

除草剤の種類について解説します。

  • 茎葉処理型
  • 土壌処理型

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.茎葉処理型

茎葉処理型は液体タイプの除草剤で、雑草の茎や葉に噴霧すると、即効性を発揮します。これは、雑草の葉や茎から薬剤が吸収され、短期間で枯死させるためです。

そのため、すでに生い茂った雑草をすぐに除去したい場合に効果的です。さらに、周囲の植物に影響を与えにくいため、特定のエリアのみを除草したい場合にも適しています。

2.土壌処理型

土壌処理型除草剤は、土に直接作用して雑草の発芽を抑制する除草剤です。粒状の薬剤を散布し、散水や雨によって溶けた薬剤が土壌に浸透し、植物の根から吸収されると効果を発揮します。

この方法の場合、雑草が生える前に使用すれば、長期間にわたり雑草の成長を抑えられます。また、散布後1週間ほどで効果が現れ、3か月から半年程度持続するため、広範囲にわたる除草に最適です。

しかし、除草した場所に新たに植物を植える予定がある場合や、枯らしたくない植物の近くでの使用には注意が必要です。

CTA

【種類別】除草剤を散布する時期

【種類別】除草剤を散布する時期

次に、種類ごとの除草剤を散布する時期について解説します。

  • 茎葉処理型の場合
  • 土壌処理型の場合

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.茎葉処理型の場合

茎葉処理型の除草剤は、雑草が成長している時期に使用するのが効果的です。4月~10月の春から秋にかけての時期が適しており、雑草が生い茂ったタイミングでの散布が推奨されています。

この除草剤は、葉や茎から直接吸収されるため、成長した雑草に対してすみやかに効果を発揮します。ただし、散布する際は、雑草がひざ丈以上に成長する前が最適です。

雑草が長くなりすぎると、除草剤の効果が減少し、後処理にも手間がかかるため注意が必要です。また、強い日差しの下では薬液が蒸発しやすいため、涼しい朝や夕方の時間帯での使用を推奨します。

2.土壌処理型の場合

土壌処理型の除草剤は、雑草がまだ生えていない時期に使用すると効果的です。初春の2~3月や秋の9~10月に散布すると、雑草の発芽を抑制できます。

このタイプの除草剤は、効果が現れるまでに時間がかかるため、長期間の予防を目的として使用します。持続時間は製品によって異なりますが、短いもので3か月、長いもので9か月程度です。

すでに雑草が生えている場合は、雑草を短く刈り取ってから土壌処理型除草剤を散布します。茎葉処理型除草剤で表面の雑草を取り除いた後に土壌処理型を使用する方法もありますが、併用する際は使用方法の注意書きをよく確認しましょう。

CTA

除草剤を散布する際の注意点は5つ

除草剤を散布する際の注意点は5つ

次に、除草剤を散布する際の注意点について解説します。

  • 肌の露出が少ない服装を着用する
  • 希釈タイプは正しい濃度で希釈する
  • 近隣への影響に配慮する
  • 撒きすぎないように注意する
  • 事前に草刈りをする

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.肌の露出が少ない服装を着用する

除草剤を散布する際は、肌を露出しないように心がけ、適切な服装で作業しましょう。長袖の上着と長ズボンや帽子、マスク、ゴーグルや保護メガネ、手袋、長靴を着用して、薬剤が肌に触れたり吸い込んだりするのを防いでください。

もし、作業中に除草剤が皮膚についてしまった場合は、直ちに石鹸と水で洗い流す必要があります。また、除草作業後はすぐに入浴し、手や足、顔などをしっかりと洗い流しましょう。

2.希釈タイプは正しい濃度で希釈する

原液をそのまま使用しても効果が高まるわけではなく、適切に希釈しないと効果が発揮されません。濃度が高すぎると植物に過剰なダメージを与え、薄すぎると十分な効果が得られなくなります。

散布する前には必ず製品ラベルや取り扱い説明書を確認し、指定された割合で希釈するようにしましょう。希釈が不適切な場合、購入した除草剤が無駄になってしまうだけでなく、環境にも悪影響をおよぼす可能性があります。

3.近隣への影響に配慮する

隣家の庭や田畑、家庭菜園が近くにある場合、除草剤が植物にかからないように気をつけましょう。除草剤が作物にかかると枯れてしまう可能性があり、トラブルの原因になります。

また、河川や井戸の近くで除草剤を使用する場合は、薬剤が流れ込まないように十分な距離を保って散布してください。さらに、急な傾斜地での使用も注意が必要です。

粒剤が転がりほかの土地に流れ込んだり、傾斜を支える植物が枯れて土壌が崩れるリスクがあるため、傾斜地では慎重に散布するよう心がけましょう。

4.撒きすぎないように注意する

過剰に使用すると、効果が得られない可能性が高いです。除草剤は効果が出るまでに時間がかかるため、散布後はしばらく様子をみる必要があります。

たとえば、液体タイプの除草剤は、散布してから数日から1週間程度で効果が現れ始めます。この期間中に結果が見えないという理由で、毎日のように除草剤を追加で撒くのは避けてください。

過剰な散布は、ほかの植物にまで不要なダメージを与えるだけでなく、土壌にも悪影響をおよぼします。土壌の健康が損なわれれば、長期的に新たな植物の成長の妨げにもなりかねません。

5.事前に草刈りをする

雑草が伸びすぎた状態で除草剤を散布しても、十分な効果が得られません。土壌処理型の除草剤は、茂った葉に阻まれて薬剤が土壌まで届かない場合があるため、事前に雑草を刈る必要があります。

茎葉処理型の除草剤は、雑草の茎や葉に直接作用しますが、成長した雑草は抵抗力が強くなり、効果が減少する場合があります。1メートル以上に成長した雑草は、刈ってから除草剤を使用すると、雑草の除去が効率的です。

CTA

除草の時期でよくある3つの質問

除草の時期でよくある3つの質問

最後に、除草の時期でよくある質問について紹介します。

  • 質問1.除草剤を散布する際の天候は?
  • 質問2.作物を雑草から守る方法は?
  • 質問3.除草剤以外の雑草駆除方法は?

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

質問1.除草剤を散布する際の天候は?

除草剤を散布する際は、天気がよく、風のない日を選ぶようにしてください。液体タイプの除草剤は、雨や風が強い日には薬液が植物に吸収される前に流れてしまい、効果が薄れてしまいます。

粒剤タイプの除草剤でも、風がなく晴れた日に散布するのが最適です。雨が降ると、粒剤が地面に吸収される前に流れてしまい、除草効果が期待できなくなります。

また、散布後数時間以内に雨が降る予報がある場合は、除草剤の使用を避けましょう。薬剤が十分に効果を発揮するためには、一定の時間が必要であり、その間に雨で流れてしまうと除草効果が大幅に低下します。

なお、雨の日に除草剤を撒く場合の注意点は、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:雨の日に除草剤は使っても大丈夫?効果的な撒き方や雨の日に使用する場合の注意点をご紹介! – マルトヨコーポレーション

質問2.作物を雑草から守る方法は?

播種や植え付け前の防草対策として、マルチングが広く利用されています。マルチングとは、稲わらやビニールシート、ポリエチレンフィルムなどで畑の土を覆い、雑草の発芽と成長を防ぎ、作物の育成環境を整える方法です。

フィルムを使用する場合は、畝にフィルムを張り、作物を植える部分に穴を開けて苗を植えます。黒色フィルムは光を遮断し、雑草の光合成を阻害するため、防草効果が非常に高いです。

これにより、作物の周りに雑草が生えるのを防ぎ、作物の成長を促進します。また、マルチングは土壌の保湿効果もあり、作物の根が乾燥するのを防ぐ役割も果たすため、土壌温度を一定に保ち、作物の健康な成長をサポートします。

質問3.除草剤以外の雑草駆除方法は?

除草剤以外の雑草駆除方法には、以下のような方法があります。

  • 草むしり

狭い範囲で少量の雑草が生えている場合は、手で雑草をむしるのが手軽な方法。根元をしっかりつかんで引き抜くと効果的に駆除できるが、根が深い雑草や地下茎で広がる雑草は、完全に取り除けない場合がある

  • 草刈り機

広範囲に大量の雑草が生えている場合、草刈り機を使って一気に駆除するのが効率的。草刈り機には、コード式やバッテリー式、エンジン式などさまざまなタイプがあり、作業環境や使いやすさに応じて選ぶ必要がある

  • グランドカバープランツ

雑草を駆除した後、美しい緑を楽しみたい方におすすめ。タマリュウや芝桜などのグランドカバープランツを植えると、雑草が生えるスペースをなくし、発生を抑えられる

なお、雑草対策におすすめのグランドカバーについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

関連記事:雑草対策におすすめのグランドカバー15選|対策におすすめの理由やメリット、選び方まで詳しく解説します! – マルトヨコーポレーション

CTA

まとめ

まとめ

本記事では、種類ごとの除草剤を散布する時期や使用する際の注意点をご紹介しました。

茎葉処理型の場合、4月~10月の春から秋にかけての時期が適しており、雑草が生い茂っている状態での散布が推奨されています。一方、土壌処理型は、雑草がまだ生えていない時期である、初春の2~3月や秋の9~10月に散布すると雑草の発芽を抑制できるため効果的です。

それぞれのタイプで散布するタイミングや使い方、注意点が異なるため、パッケージに記載している使用方法をしっかり確認するようにしましょう。

なお、マルトヨコーポレーション株式会社は、農具・園芸の総合商社として、初心者用商品からプロの方にご満足いただける商品まで、幅広い商品を取り扱っています。マルトヨコーポレーション株式会社

マルトヨ編集部

CTA