野菜を育てるのにおすすめな袋栽培とは?メリット・デメリットや育てられる野菜をご紹介!
野菜を育ててみたいけど庭がない方やスペースが限られている方には、袋栽培がおすすめです。市販されている培養土の袋をそのまま使用できるため、移し替えの手間もなく、初心者でも安心です。
本記事では、野菜を育てるのにおすすめな袋栽培のメリット・デメリット、育てられる野菜をご紹介します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
野菜を育てるのにおすすめな袋栽培とは?
袋栽培は、鉢やプランターの代わりに袋を使用する栽培方法です。市販されている培養土の袋をそのまま使用でき、移し替えの手間も省けるため、初心者にもおすすめの方法です。
袋は土のう袋や麻袋など、さまざまな種類がありますが、基本的な栽培方法はほかの栽培法と変わりません。この方法は、限られたスペースでも手軽にはじめられる点が魅力で、近年では種と土がセットになった栽培キットも人気があります。
野菜を栽培袋で育てるメリットは3つ
次は、野菜を栽培袋で育てるメリットについて解説します。
- コストを抑えられる
- 場所をとらない
- 移動や処分の手間がかからない
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.コストを抑えられる
袋栽培の魅力は、培養土や肥料の袋を再利用できるため、大型プランターを購入する必要がなく、コストを抑えられる点です。また、袋栽培専用の商品も登場しており、これを利用すれば、土や肥料を購入する必要がありません。
これらのメリットにより、経済的で手軽な家庭菜園が実現できる点が、袋栽培の大きな魅力となっています。
2.場所をとらない
袋栽培は、限られたスペースでも手軽にはじめられる家庭菜園の方法です。麻袋や土のう袋を利用して、玄関先や駐車場の一角、マンションのベランダなど、小さなスペースがあれば栽培が可能です。
広い庭や畑がなくても栽培できるため、鉢やプランターを置く場所がないと感じている人に適しています。このため、手軽に野菜や花を育てたい方には、袋栽培がおすすめです。
3.移動や処分の手間がかからない
袋栽培は、手軽にはじめられる園芸の方法として人気があり、持ち運びのしやすさが魅力です。必要に応じて栽培場所を移動できるため、日照条件を調整したり、作業がしやすい場所で手入れしたりできます。
さらに、収穫時期には、袋を傾けて中身を取り出すだけで簡単に収穫ができるため、初心者でも手軽に楽しめます。また、収穫後の片付けも自治体のルールに従って、処分すれば問題ありません。
野菜を栽培袋で育てるデメリットは2つ
次は、野菜を栽培袋で育てるデメリットについて解説します。
- おしゃれさに欠ける
- 根が傷むおそれがある
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.おしゃれさに欠ける
培養土や肥料などの商品名やロゴが印刷されたポリエチレン製の袋を再利用すれば、袋栽培が手軽にはじめられます。しかし、玄関やベランダ、室内に置くには見た目が気になる方も少なくありません。
ポリエチレン製の袋を使った栽培は経済的でエコフレンドリーですが、見た目にこだわりたい場合は、カバーやプランターで隠すなどの工夫が必要です。ただし、麻袋であれば、見た目がおしゃれで通気性や水分も抜けやすいため、おすすめです。
2.根が傷むおそれがある
袋栽培では、麻袋や土のう袋、ポリエチレン製の袋を使用すると、鉢やプランターに比べて日光の影響を受けやすく、袋内の土壌が高温になりやすいです。これにより、根がダメージを受ける可能性があるため、直射日光に長時間さらさないように注意してください。
さらに、ポリエチレン製の袋は排水性が低いため、過剰な水分が滞留し、根腐れを引き起こしかねません。このため、袋に排水用の穴をあける工夫が必要です。
袋栽培のはじめ方
袋栽培のはじめ方は、以下のとおりです。
- 必要な土と袋を準備する
ホームセンターで販売されている肥料入りの野菜用土がおすすめ。しかし、そのまま袋を使用する場合は、水はけを考慮した土づくりが必要になる
- 育てたい野菜の苗を準備する
袋栽培では、種から栽培も可能。初心者の場合は苗がおすすめ
- 袋の置き方を決める
根が深い根菜の場合は縦、地表に育つ葉物の場合は横がおすすめ。さらに、ゴーヤやグリーンカーテンになる野菜の場合は、袋を寝かせるのが望ましい
- 袋を置く場所を決めて、植え付け準備をする
育てる野菜の特性に合わせて、日当たりや温度、風通しなど適切な場所を選ぶ。また、袋を地面に数回落として土をならして、袋の下部に千枚通しやハサミの先端で直径0.5~1cmの水切り用の穴を6~10か所あける
- 苗の植え付け
袋の上部を切って、袋の端を数cm折り返して水をかけてから、苗を植え付ける。植え付けたら、水切り穴から水が垂れ落ちるまで水やりする
- 追肥、水やり
育てる野菜に応じて追肥を実施して、土が乾いたらたっぷりと水やりをする。また、ポリエチレンの袋は土が高温になりやすいため、日当たりには注意が必要
袋栽培で育てられる野菜
次は、袋栽培で育てられる野菜について解説します。
- トマト
- じゃがいも
- さつまいも
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
1.トマト
トマトはベランダ栽培に適した野菜の1つで、袋栽培でも人気の野菜です。トマトを育てる際には、日当たりと風通しのよさが欠かせませんが、エアコンの室外機などから出る熱風が当たらないように注意してください。
また、水はけのよい土壌が求められるため、市販のトマト専用の培養土や栽培キットを利用すれば、初心者でも簡単にトマトに適した土壌環境を用意できます。
2.じゃがいも
じゃがいもを育てるには、土を追加しながら成長を促すことが大切です。袋栽培では、適切なタイミングで土を増やして、成長をサポートするようにしましょう。
具体的な手順としては、まず、種いもを小さく切り、乾燥させた後、切り口を下にして土に植えます。この際に、草木灰を使用するとより効果的です。
また、植え付け場所は日当たりのよい場所を選び、十分に陽光を受けるようにしてください。このように、適切な手入れをすれば、多くの収穫を期待できます。
3.さつまいも
さつまいもは、袋栽培でも育てやすい根菜類の1つです。さつまいもを育てる場合は、袋を縦に使用し、上部に置いて土の温度と水分の管理に注意しましょう。植え付けは、5月〜6月頃が適しており、苗を土の表面に対して斜めに挿し、水やりを定期的にするようにしてください。
また、肥料は控えめに、成長の様子を見ながら必要に応じて追肥します。このようにすれば、10月〜11月の収穫期には芋掘りが体験できます。
野菜の袋栽培でよくある3つの質問
最後に、野菜の袋栽培でよくある質問について解説します。
- 質問1.複素栽培の土を再利用する方法は?
- 質問2.袋栽培に失敗しないポイントは?
- 質問3.袋栽培に必要な道具は?
それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。
質問1.複素栽培の土を再利用する方法は?
袋栽培で使用した土は、連作障害のリスクがあるため、安易な再利用はしないでください。ただし、適切な処理を施せば再利用ができます。
たとえば、植物の残骸を取り除き、土を移植ごてでかくはんして根を除去し、必要に応じて追肥や消毒を行えば、再利用が可能です。この方法により、土の品質を保ちながら、再利用が実現します。
なお、古い土の再生方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:古い土の再生方法は5ステップ|古い土がガーデニングに適さない理由を詳しく解説します!
質問2.袋栽培に失敗しないポイントは?
袋栽培を成功させるためには、以下のポイントが挙げられます。
- 大きめの袋を使用する
根の成長スペースと保水力を確保するため、大きめの袋を選ぶのがおすすめ
- 日当たりのよい場所
袋栽培は排水性がよくないため、日当たりのよい場所が望ましい。しかし、長時間さらすのは避ける必要がある
- 水のやり過ぎに注意する
根腐れを防ぐために、土の表面が乾いているかどうかを確認し、適切な頻度の水やりを心がける。また、水抜きの穴を増やすのもおすすめ
- 排水性のよい専用の土を選ぶ
袋栽培専用の土を使用すれば、水はけと栄養バランスが保たれ、野菜の健康な成長が促進できる
質問3.袋栽培に必要な道具は?
袋栽培に必要な基本的な道具は、以下のとおりです。
- 袋:栽培に適したサイズと材質のものを選ぶ
- 土:栽培する野菜に適した土を準備する
- 苗または種:育てたい野菜の苗または種を用意する
- スコップ:土の移動や植え付けに使用する
- ジョウロ:定期的な水やりに使用する
- 肥料:野菜の成長に必要な栄養を補給する
- 千枚通しまたはキリ:袋の底に水抜き穴をあけるのに使用する
- ハサミ:つるのカットや収穫時に使う
- 支柱やひも:成長する野菜を支えるために必要な場合がある
- バケツ:水やりや肥料の混合に使用する
- 寒冷紗:寒冷地での栽培や虫害予防に役立つ
なお、園芸用品でおすすめの通販サイトは、こちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事:園芸用品でおすすめの通販サイト10選|選び方のポイントやよくある質問を紹介します!
まとめ
本記事では、野菜を育てるのにおすすめな袋栽培のメリット・デメリットや袋栽培のはじめ方、育てられる野菜をご紹介しました。
袋栽培の魅力は、培養土や肥料の袋が再利用でき、大型プランターを購入する必要がないため、コストを抑えられる点です。また、袋栽培専用の商品も登場しているため、このような商品を利用すれば、土や肥料を新たに購入する必要がありません。
さらに、袋栽培は、限られたスペースでも手軽にはじめられて、持ち運びや処分にも手間がかからない点が魅力です。しかし、商品名やロゴが載っている袋を使用するため、おしゃれさに欠けると感じる方もおられるかもしれません。
袋栽培をはじめてみたい方には、トマトやじゃがいも、さつまいもなどがおすすめです。
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