袋栽培できるおすすめの野菜7選|はじめ方やよくある質問まで詳しくご紹介します!
野菜づくりをはじめたい方で、スペースやプランターの準備に悩んでいる方もおられるのではないでしょうか。野菜づくりをはじめてみたい方には、袋栽培がおすすめです。
本記事では、袋栽培の概要やはじめ方、袋栽培できるおすすめの野菜について解説します。また、よくある質問も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
袋栽培とは?
袋栽培とは、袋を使用して植物を育てる方法です。具体的には、土嚢袋や麻袋、あるいは市販の培養土が入った袋を利用します。これらの袋は、そのまま使用できるため、土を別の容器に移し替える必要がなく、手間が省けます。
また、袋をプランターの代わりに使用するため、狭いスペースでも効果的に栽培が可能です。この方法は、露地栽培やプランター栽培と基本的には同じで、最近では種と土がセットになった袋栽培キットも登場しています。
袋栽培のはじめ方
まずは、袋に培養土を入れ、そのなかに野菜の苗を植えます。袋を土でいっぱいにすると、水やりの際に土がこぼれる可能性があるため、袋の約8分目まで土を入れるようにしましょう。
また、ポリエチレン袋を使用する場合は、底部と側面に排水用の穴を開ける必要があります。具体的には、底部に直径1cmほどの穴を10か所程度、側面にも周囲に均等に穴を開けて、排水性を確保してください。
袋栽培できるおすすめの野菜7選
次に、袋栽培できるおすすめの野菜について解説します。それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
1.トマト
トマトは、日当たりがよく風通しのよい場所を好みます。しかし、室外機の熱風には弱いため、高温になり過ぎる場所には置かないようにしましょう。また、土は水はけのよい土が理想的です。市販のトマト栽培用土を使用すれば、初心者でも安心して栽培をはじめられます。
栽培の際には、定期的に水やりを行い、乾燥し過ぎないように注意してください。肥料は月に1回程度は撒き、定期的な芽かきも欠かさないようにしましょう。
2.じゃがいも
じゃがいもの栽培では、種イモから育てるのが基本です。最初に種イモを30〜40gに分け、日陰で数日乾燥させます。乾いたら、切り口を下にして土に埋め、日光のよく当たる場所に置いてください。芽が10〜15cm伸びると、芽かきを行い、元気な芽を残してほかを取り除きます。
また、成長過程で土を追加する「増し土」が欠かせません。これは、じゃがいもが土のなかで成長し、実が露出するのを防ぐためです。収穫のタイミングは、花が咲き終わり、葉が枯れ始めるころが目安です。
3.さつまいも
さつまいもは初心者にも育てやすく、栄養価が高いことでも知られています。さつまいもを栽培する場合は、袋を縦に使い、上部を折り返して深さを確保してください。植え付ける際には、土に横長の溝を掘り、つるの節を埋めるのがおすすめです。
植え付け後は十分な水やりが必要ですが、成長に伴い水やりの量は調整してください。また、さつまいもは肥料が少なくても育ちますが、つるが伸びすぎないように注意が必要です。収穫は秋に行い、収穫後は風通しのよい場所で保管すると長期間保存できます。
4.小松菜
小松菜はアブラナ科の野菜で、キャベツやハクサイと同じグループに属しています。江戸時代の地名に由来するこの野菜は、成長が早く、半日陰でも育つため、非常に栽培しやすいのが特徴です。
また、小松菜には春と秋に種をまく方法があり、長期間楽しめる野菜です。とくに、秋にまいた場合、収穫せずに冬を越すと、春には美しい花が咲きます。この花の色や咲き方を観察するのも楽しみの1つです。
5.ピーマン
ピーマンは成長が遅いため、初期段階での過剰な水やりには注意が必要です。苗が本葉を1〜2枚展開し、しっかりと成長した段階で鉢上げを行い、定植の準備をします。支柱を立てて茎を支えるための作業は5月末までに済ませておきましょう。
6月には主茎の下部にできる花を確認し、副枝を育てて2〜3本仕立てにします。第1次分枝のわき芽はすべて取り除き、第2次分枝の4本を選びます。収穫の目安は開花から約2週間後で、果実が適度な大きさで緑色のうちに収穫するのが理想です。
収穫期が長いため、早めの収穫を心がけ、肥料の補充も忘れずに行いましょう。
6.タマネギ
タマネギの栽培は秋から始めるのが一般的で、9月中旬に種まきを行います。しかし、初心者の場合は、11月に園芸店で苗を購入して育てる方法がおすすめです。
また、袋栽培では、少し深めの袋に培養土を入れ、種を1cm間隔でまき、覆土してから潅水します。11月中旬には苗を定植しますが、苗の大きさが収量に大きく影響するため、草丈25〜30cm、本葉が4〜5枚の苗が最適です。
定植後は葉が広がり、春には成長が活発になります。追肥は1月と3月に行い、葉が倒れるのが収穫のサインです。
7.カブ
カブは、根のサイズによって大カブ、中カブ、小カブに分けられ、それぞれの品種に適した栽培法があります。小カブの場合は、4〜8cm程度に育ち、成長が早く収穫もスムーズです。
タネまきは9月下旬から10月にかけて行い、根部が大きくなる品種は間隔を空けて点まきし、小さめの品種は条まきをします。タネをまいた後は、覆土をして水をかけ、育苗します。
間引きは発芽後、本葉が1枚出たころに1回目、2枚目のときに2回目を行い、最終的に本葉が4〜5枚になった時に3回目の間引きを実施してください。収穫は11月上旬から12月上旬に行い、成長し過ぎないうちに、丸くなったものから順に収穫しましょう。
袋栽培できる野菜でよくある3つの質問
最後に、袋栽培できる野菜でよくある質問をご紹介します。
- 質問1.袋栽培のメリットとは?
- 質問2.袋栽培のデメリットとは?
- 質問3.袋栽培に使用した土は再利用できる?
それぞれの内容について詳しくみていきましょう。
質問1.袋栽培のメリットとは?
袋栽培は、限られたスペースでも家庭菜園を楽しむための優れた方法です。とくに、庭や畑がない住環境でも、少しの空間があれば始められます。また、袋を使った栽培は、鉢やプランターよりも軽量で持ち運びが簡単です。
そのため、設置場所を自由に変えて、手入れしやすくできます。さらに、使用後は袋を折りたたんで廃棄できるため、片付けもスムーズです。
質問2.袋栽培のデメリットとは?
袋栽培では根が傷むリスクがあるため、適切な対策が求められます。とくに、ポリエチレン製の袋や麻袋は日光に長時間さらされると内部の土が高温になりやすく、根がダメージを受ける可能性があります。
また、ポリエチレン製の袋は水はけが悪く、根腐れを引き起こす原因になる場合も少なくありません。袋栽培を行う際は、直射日光を避けたり、排水用の穴を開けたりするなどの対策が有効です。
質問3.袋栽培に使用した土は再利用できる?
袋栽培で使用した土を再利用したい場合、適切な管理を行えば再利用が可能です。具体的には、茎や葉をすべて取り除いた後、土を掘り起こして根を取り除きます。
その後、袋に水を加え、口をしっかり縛ってから日光がよく当たる場所に置き、消毒してください。消毒後に肥料を加えれば、土を再生させられます。ただし、この方法は夏季限定であり、春に使用した土を秋の作物に使用する場合に適した方法です。
なお、土の再生方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
関連記事:古い土の再生方法は5ステップ|古い土がガーデニングに適さない理由を詳しく解説します!
まとめ
本記事では、袋栽培の概要やはじめ方、袋栽培できるおすすめの野菜について解説しました。
袋栽培は、土嚢袋や麻袋、あるいは市販の培養土が入った袋を利用して野菜を栽培する方法です。これらの袋は、そのまま使用できるため、土を別の容器に移し替える手間がありません。
また、袋をプランター代わりにできるため、スペースが限られている場合にもおすすめです。さらに、最近では種と土がセットになった袋栽培キットも登場しているため、これから野菜づくりをはじめたい方にとって、魅力的な栽培方法の1つです。
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