【素材・形状・サイズ別】植木鉢の種類|選び方のポイントやよくある質問をご紹介!

2024年4月30日
【素材・形状・サイズ別】植木鉢の種類|選び方のポイントやよくある質問をご紹介!

これからガーデニングを楽しみたいという方で、鉢の種類や選び方について知りたいという方もおられるのではないでしょうか。育てたい植物や草花によって適切な鉢は異なります。

本記事では、植木鉢の種類や選び方のポイントについて解説します。また、 植木鉢の種類でよくある質問についても紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

マルトヨ編集部

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【素材・形状・サイズ別】植木鉢の種類

【素材・形状・サイズ別】植木鉢の種類

植木鉢の種類を「素材」「形状」「サイズ別」について解説します。それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.素材

まずは、素材ごとの違いについて解説します。

1.プラスチック鉢

プラスチック鉢は、手頃な価格と軽さで広く普及しています。また、さまざまな色や形、デザインがあり、選択肢の豊富さが大きなメリットです。

しかし、これらの鉢は通気性に欠け、過剰な水やりが根腐れを引き起こすリスクを高めるため、使用する際には注意が必要です。さらに、プラスチック鉢は熱伝導率が高く、夏には土の温度が上昇し、冬には土が凍りやすくなる場合があります。

このような気候の変化は植物の根に悪影響をおよぼす可能性があるため、鉢カバーなどの保護用品の使用がおすすめです。

2.テラコッタ・素焼き鉢

テラコッタ鉢と素焼き鉢は、高温で焼かれた土を原料としています。テラコッタはイタリア語で「焼いた土」を意味し、主に赤い色合いやデザイン性のあるものを指します。

一方、素焼き鉢は700℃〜800℃で焼かれた粘土が基となり、釉薬を使用していません。これらの鉢は、通気性や吸水性、排水性が高いため、根腐れのリスクが少なく、土の温度管理にも適しています。

しかし、テラコッタ鉢と素焼き鉢はプラスチック製よりも重く、落下による破損のリスクが高い点や、菌が侵入しやすい点がデメリットです。

3.木製鉢

木製鉢は自然な質感とぬくもりを感じさせるアイテムであり、通気性と排水性の良さが魅力です。インテリアとしても馴染みやすく、環境に配慮した選択肢としても注目されています。

しかし、木は生きた素材であるため、時間が経つにつれて腐食や劣化が避けられない点には注意が必要です。とくに、防腐処理を施していない木製鉢を使用する際は、取り扱いに注意しましょう。

また、材質によって耐久性が異なるため、長持ちさせたい場合は材質選びも重要です。たとえば、レッドシダーやチーク材は耐久性が高い一方、杉材は劣化しやすい特徴があります。

4.化粧・陶器鉢

化粧鉢や陶器鉢は、素焼きやテラコッタ鉢に釉薬を施し高温で焼成したもので美しいデザインが特徴です。鮮やかな色彩と高級感のある外観は、インテリアとしての価値も高く、空間に彩りを加えたい場合に最適です。

しかし、釉薬の使用により、通気性が低下するため、乾燥を好む植物には向いていません。そのような特定の植物を化粧鉢や陶器鉢で育てたい場合は、水はけが良い土を選び、水やりにも工夫が必要です。

2.形状

次に、形状ごとの違いについて解説します。

1.スタンダード鉢

スタンダード鉢は、さまざまな植物に適した標準的な植木鉢で、鉢の高さが口径の70%〜80%程度であるため、ほとんどの草花に対応する万能性を持っています。

また、一般的に種類を指定しない場合に言及される「鉢」や「植木鉢」は、このスタンダード鉢を指すケースがほとんどです。さらに、土の量や大きさの基準もこの鉢に即している場合が多いため、初心者にも扱いやすい点が特徴です。

2.浅鉢

浅鉢、または平鉢とも呼ばれる鉢は、直径に対して高さが1/3〜1/2程度の鉢で、プラスチックやテラコッタ、陶器などさまざまな素材で作られています。

この鉢の形状は、根が浅く広がる植物の育成に適しており、サツキやアザレア、スイレン、山野草、盆栽などが良く合います。

浅鉢は水はけが良く土の乾燥も早いため、深く根を張る植物には不向きです。ただし、盆栽風に育てたい場合や、挿し木や種まきには便利なため、植物の種類や育て方の目的に応じて選びましょう。

3.深鉢

深鉢、または長鉢や腰高鉢とも呼ばれるこの鉢は、高さが直径を上回る特徴を持っています。これらの鉢は、根が深くまっすぐに伸びる植物(ユリやバラ、大型の観葉植物など)に最適です。

ただし、鉢底の土が過湿になりやすいため、水はけを改善するための工夫が欠かせません。また、高さがあるため重心が上になりやすく、大きな植物を植える場合には倒れないように注意が必要です。

4.ハンギングバスケット

ハンギングバスケットは、吊り下げたり壁にかけたりして使用する花鉢で、空間の縦を活用して植物を飾ることができます。種類は多岐にわたり、フックを使って吊るすタイプや壁かけ用のタイプが主流です。

吊り鉢はプラスチックや素焼き、木製などの材質があり、形状もボウル型からスクエア型までさまざまです。壁かけタイプは、壁にフィットするよう半円形やスクエア形状のものが一般的で、場合によっては側面に植物を植えられるデザインのものもあります。

5.セルトレー

セルトレーは、苗を効率的に育てるのに適している鉢で、多数の小さなポットが一体化した形状をしているのが特徴です。この鉢の利用により、限られたスペースでも多くの苗を同時に育てることが可能になります。

しかし、セルトレーのそれぞれのセルはサイズが小さいため、土の容量が限られており、水や肥料が不足しやすい点に注意しましょう。

3.サイズ

「1号」は3cmを意味し、号数が上がるごとに直径が3cmずつ増加します。以下にそれぞれの号数のサイズと土の量について紹介します。

号数(号)

植木鉢の直径(㎝)

土の量(L)

1

3

0.1

2

6

0.15

3

9

0.3

4

12

0.6

5

15

1.3

6

18

2.2

7

21

3.5

8

24

5.2

9

27

7.8

10

30

8.5

11

33

10

12

36

14

15

45

36

20

60

80

 

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植木鉢の選び方のポイントは3つ

植木鉢の選び方のポイントは3つ

次に、植木鉢の選び方のポイントについて解説します。

  • 株の高さに合わせて鉢の深さを変える
  • 植物の特徴に合わせて選ぶ
  • インテリアとの相性をみる

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.株の高さに合わせて鉢の深さを変える

ゴムの木やウンベラータなど背が高くなる植物には、根が深く張る点を考慮して深鉢を選びましょう。一方で、ペペロミアのように低く広がる植物は浅鉢を選んでください。

鉢の深さが植物の根の成長に大きく影響を与えるため、慎重な鉢選びが求められます。さらに、植物と鉢のバランスが良いと植物がより美しく見え、インテリアとしての価値も高まります。

2.植物の特徴に合わせて選ぶ

多肉植物は過剰な水分を好まないため、排水性と通気性に優れた鉢が適しています。一方で、水を好む植物の場合は、水分を保持しやすい鉢を選びましょう。

また、植物が成長する過程で根が深く広がるタイプなのか、表面近くに広がるタイプなのかによって、鉢の深さも考慮する必要があります。植物の健康を維持し、生育を促進するためには、これらの特性に適した鉢選びが欠かせません。

3.インテリアとの相性をみる

植木鉢は部屋の装飾品としての役割も担います。たとえば、モダンな空間にはシンプルでスタイリッシュなデザインの鉢が合い、クラシックな雰囲気には伝統的な陶器の鉢がおすすめです。

鉢選びをインテリアに合わせると、部屋全体の印象が統一されてより心地よい空間を作り出します。また、植物の健康を保つために、植物の生育条件に合った鉢を選び、それをインテリアに合わせた外鉢で装飾するという方法もあります。

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植木鉢の種類でよくある3つの質問

植木鉢の種類でよくある3つの質問

最後に、植木鉢の種類でよくある質問を紹介します。

  • 質問1.植木鉢の1号あたりにどれだけの土が必要?
  • 質問2.植木鉢はDIYできるの?
  • 質問3.植木鉢のサイズに注意しなければならない理由は?

それぞれについて詳しくみていきましょう。

質問1.植木鉢の1号あたりにどれだけの土が必要?

号数が大きくなると、鉢に必要な土の量も増えます。土は通常、リットル(L)で量られ、「1リットルはおおよそ10cm四方の立方体」と考えることができます。

植木鉢を用意する際は、予定している号数よりも若干多めに土を準備しておきましょう。これは鉢の形状や植物の種類によって、必要な土の量が変動する可能性があるためです。

植木鉢の容量は円形の場合、「半径×半径×3.14×高さ」で、四角いプランターや角鉢の場合は「縦×横×高さ」で算出できます。

質問2.植木鉢はDIYできるの?

市販の鉢を購入するのもおすすめですが、自宅にあるさまざまな容器を鉢として再利用することもできます。たとえば、古い缶やバケツ、木箱などが鉢の代わりになり得ます。

DIYで大切なのは、容器の底に水抜きのための穴を開ける点です。これにより、過剰な水分が排出され、根腐れを防止できます。水はけの様子を確認しながら、必要であれば穴を追加するなどして調整しましょう。

質問3.植木鉢のサイズに注意しなければならない理由は?

サイズが小さすぎると根が窮屈になり、栄養や水分の吸収が妨げられ、植物の成長が制限されます。一方で、鉢が大きすぎると土に水が溜まりやすくなり、根腐れのリスクが高まります。

また、鉢と植物のサイズが合っていないと、見た目のバランスが損なわれ、インテリアとしての価値も低下してしまいかねません。植え替える際には、現在の鉢のサイズを確認し、植物の成長に合わせて適切なサイズの鉢に移すようにしましょう。

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まとめ

まとめ

本記事では、素材や形状、サイズ別の植木鉢の種類や選び方のポイント、植木鉢の種類でよくある質問について紹介しました。

植木鉢には素材や形状、サイズなどにより、さまざまな種類があります。植木鉢を選ぶ際は、育てたい植物の株の高さや、根の広がり方、インテリアとの相性などを総合的にみて判断してください。

植物の健やかな成長には、植物の特徴に合った鉢を選ぶことが大切です。ぜひ、この記事を参考に最適な鉢を選んでみてください。

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