雨水タンクでボウフラを繫殖させない方法は3つ｜発生する条件や防ぐ方法を徹底解説！

雨水タンクを設置しても、ボウフラが繁殖してしまうのではないかと、不安に思っている方も多いのではないでしょうか。もし、ボウフラがタンク内で繁殖してしまうと、蚊の大量発生につながり、健康や快適な暮らしに影響を与えかねません。

本記事では、雨水タンクでボウフラを繫殖させない方法や発生する条件について解説します。また、よくある質問も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

ボウフラとは？

ボウフラは蚊の幼虫で、蚊の繁殖サイクルの初期段階に位置しています。ボウフラは水中に生息しており、見た目は細長く、棒を振っているようにくねくね動くように、水中を泳ぎ回るのが特徴です。

ボウフラは、一部の微生物や有機物を食べて水質を改善するケースもありますが、放置すれば、蚊の繁殖源となるため、健康被害を防ぐためには発生を防ぐ必要があります。

ボウフラが発生する条件

ボウフラは水中で育つ生物で、静かな水場があると数が増えやすくなります。蚊のメスはこうした水たまりに卵を産みつけるため、条件が整えば一気にボウフラが増殖するおそれがあります。

とくに、水温が25度を超える環境はボウフラの成長に適しているため、夏場に数が増える傾向です。また、流れのない水中ではエサを確保しやすく、天敵も少ないため、理想的な環境になります。

ボウフラの発生を防ぐ方法

次は、ボウフラの発生を防ぐ方法について解説します。

• 雨水タンクを使用する
• 水場は小まめに清掃する

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

雨水タンクを使用する

雨水タンクは降った雨を蓄えて再利用するための設備であるため、水たまりが減少し、庭や外構の環境がよくなります。しかし、タンクと配管の接続部分に隙間があると、蚊が侵入して幼虫であるボウフラが発生する場合があります。

この問題を防ぐためには、目の細かいネットを使用するのがおすすめです。また、設置には配管作業が伴うため、専門の業者に依頼すると安全です。さらに、自治体によっては雨水タンク設置への助成金制度が利用できる場合もあるため、事前に確認してみてください。

水場は小まめに清掃する

完全に水溜まりをなくすのは難しいため、水が溜まりやすい場所の定期的な管理が必要です。たとえば、鉢植えの受け皿に溜まった水は週に一度捨て、側溝や雨どいは詰まりがないか定期的に点検しましょう。

また、水汲みバケツの水はこまめに交換して、排水溝のゴミも取り除けば、ボウフラが繁殖しにくい環境を整えられます。

雨水タンクでボウフラを繫殖させない方法は3つ

次は、雨水タンクでボウフラを繫殖させない方法について解説します。

• 水を使い続ける
• 蚊の侵入口を塞ぐ
• 銅板を入れる

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

1.水を使い続ける

蚊は水場に卵を産み、1週間ほどで幼虫（ボウフラ）に成長します。ボウフラの発生を防ぐためには、蚊が卵を孵化させる前に、その水を使い切るのが効果的です。

たとえば、水受け皿やバケツに溜まった水はこまめに捨て、溜めないようにすると、ボウフラが育つ環境を排除できます。さらに、定期的に水を交換すれば、水中の酸素が減少するのを防ぎ、蚊の産卵を抑えられます。

2.蚊の侵入口を塞ぐ

蚊が雨水タンクに卵を産みつけるのを防ぐためには、蚊が入り込む可能性のある場所をしっかりと対策しなければなりません。たとえば、オーバーフロー管やタンク内に通じる隙間を網で覆い、蚊の侵入を防ぎましょう。

また、集水器や接続部分に隙間がないか確認して、フタがきちんと閉まっているかもチェックする必要があります。物理的な対策を施せば、タンク内への蚊の侵入を防げます。

3.銅板を入れる

雨水タンクに銅を入れると、銅イオンが水中に溶け出して、蚊の幼虫であるボウフラの成長を抑える効果が期待できます。実際に銅板や十円玉を使う方法がある程度効果的ですが、懸念もあります。

蚊の成長を止めるのに必要な銅イオン濃度を維持するためには、多くの銅が必要であり、経済的な負担になりかねません。さらに、銅イオンは地中で分解されないため、家庭菜園などに与えると作物に悪影響が出る可能性があります。

ボウフラを駆除する方法

ボウフラは水面で呼吸するため、この呼吸を妨げれば駆除できます。たとえば、油を水面にまくと、ボウフラの体に油が付着し、呼吸ができなくなります。しかし、水が汚れてしまう可能性があるため、注意しなければなりません。

さらに、食用洗剤も同様に効果がありますが、雨水を庭木や家庭菜園に利用している場合、その成分が作物にどのような影響を与えるかわかりません。植物への悪影響を考慮すると、殺虫剤の使用も控えた方が無難です。

雨水タンク ボウフラでよくある3つの質問

最後に、雨水タンク ボウフラでよくある質問について紹介します。

• 質問1.蚊による「かゆみ」以外の被害とは？
• 質問2.雨水タンクのメリット・デメリットは？
• 質問3.雨水タンクの選び方とは？

それぞれの詳しい内容についてみていきましょう。

質問1.蚊による「かゆみ」以外の被害とは？

ボウフラの段階では人に対して害はありませんが、成虫の蚊になるとそのリスクが大きくなります。メスの蚊は産卵のために血を吸い、蚊の唾液に含まれるかゆみ成分が皮膚に注入されるため、かゆみを引き起こします。

しかし、かゆみ以上に注意が必要なのは、蚊が媒介する感染症やアレルギー反応です。たとえば、日本脳炎やデング熱、黄熱、マラリアなどは治療が遅れると命に関わる場合があります。

また、蚊の唾液にアレルギー反応を示して、刺された箇所が赤く腫れたり、高熱が続くケースもあります。

質問2.雨水タンクのメリット・デメリットは？

雨水タンクを活用すれば、ガーデニングや家庭菜園の水やり、洗車などさまざまな用途に利用できるため、水道代の節約が期待できます。また、雨水は断水時のトイレや洗濯用の生活用水としても活用でき、防災対策に効果的です。

さらに、集中豪雨時の水量を減らす効果もありますが、タンクだけでは水圧が弱く、ホースでの散水には加圧ポンプが必要です。

質問3.雨水タンクの選び方とは？

雨水タンクの選び方は、以下のとおりです。

• 容量（サイズ）を決める

使用目的に応じて適切な容量を選ぶ必要がある。家庭菜園やガーデニングには80～150Lのコンパクトなもの、災害時の備えには200～300Lのタンクが最適

• 集水器の有無を確認する

雨どいに対応する集水器が装備されているか、取り付け可能か確認する

• オーバーフロー対策確認する

満杯時に雨どいに戻すタイプや自動排水されるタイプなど、さまざまなタイプがあるため、この機能がある商品を選べば、雨量の多い時期も安心できる

• デザインを選ぶ

設置する庭や外観に合うデザインのタンクを選ぶと、違和感なく設置できる

• ドレン口があるか確認する

タンク底部にゴミを排出できるドレン口があると、手入れがしやすい

まとめ

本記事では、雨水タンクでボウフラを繫殖させない方法や発生する条件について解説しました。

ボウフラは水中で育つ生物で、静かな水場があるとその数が増えやすくなります。蚊のメスは水面に大量の卵を産みつけ、数日で幼虫が培養変形し、1週間ほどでさなぎとなり、成虫へと成長します。

ボウフラの発生条件は、水が溜まっていたり、水場が清掃されていなかったりするのが主な原因のため、雨水タンクを利用して、水場を減らすのが効果的です。ただし、雨水タンクを使用する際は、定期的に水を使い続け、蚊の侵入口をしっかり塞ぐ対策を講じてください。

これらのポイントに注意し、雨水タンクを活用すれば、ボウフラの繁殖を抑える効果が期待できます。

なお、マルトヨコーポレーション株式会社では、農具・園芸の総合商社として、初心者用商品からプロの方にご満足いただける商品まで、幅広い商品を取り扱っています。雨水タンクの販売も行っていますので、ぜひご活用ください。⇒マルトヨコーポレーション株式会社