【プロが厳選】おすすめの宿根草15選|魅力や分類、選び方のポイントまで徹底解説!

2024年5月1日
【プロが厳選】おすすめの宿根草15選|魅力や分類、選び方のポイントまで徹底解説!

ガーデニング初心者の方で、宿根草について深く知りたいという方も多いのではないでしょうか。宿根草は多年草の1種であり、毎年繰り返し花を咲かせるのが特徴です。

本記事では、宿根草の魅力や分類、選び方のポイントについて解説します。また、おすすめの宿根草15選についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

マルトヨ編集部

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宿根草とは?

宿根草とは?

宿根草とは、毎年繰り返し花を咲かせる多年草の1種です。この植物群は「しゅくこんそう」や「しゅっこんそう」と呼ばれ、生育期が終わると地上部が枯れるものの、地下の根は生き続けるため、次の季節には再び花を楽しめます。

また、宿根草は植え替えの必要もなく、一度植えれば長期にわたってその美しさを保ちます。しかし、地上部が枯れると根の状態が見えにくくなるため、水分不足には注意が必要です。

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宿根草の魅力

宿根草の魅力

一年草と違って、毎シーズン植え替える必要がなく、毎年自然と花を咲かせます。宿根は植えたままで年を経るごとに株が大きくなり、その成長過程を観察するのが大きな楽しみの1つです。 

また、宿根草は定期的に花を咲かせるため、季節が再び巡ってきたことを感じさせてくれます。ローメンテナンスなものも多く、ガーデニング初心者の方でも安心して育てることが可能です。

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宿根草の分類

宿根草の分類

次に、宿根草の分類について解説します。

  • 地上部が枯れるタイプ
  • 葉を残したまま越冬するタイプ

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.地上部が枯れるタイプ

地上部が枯れた後も根や球根は生き続けており、冬を越して春になると再び緑の葉を広げ、美しい花を咲かせます。このグループにはシャクヤクやスズラン、クレマチスなどが該当します。

これらの植物は、冬の間は地上部がないため、見た目に変化が少なく感じられるかもしれません。しかし、春の訪れと共に再び生命力あふれる姿を見せてくれるのが、このタイプの大きな魅力です。

2.葉を残したまま越冬するタイプ

寒い季節でも緑を保ち、春が来ると新たな花を咲かせる特徴があります。クリスマスローズやゲラニウム、チェリーセージなどがこのタイプです。

これらの植物は、常緑のまま冬を越し、早春には美しい花を楽しませてくれるため、一年を通して庭を彩ります。このタイプは、冬の厳しい寒さに耐えながらも生き続ける強さと、春になると再び活力を取り戻す生命力が魅力です。

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宿根草(多年草)の選び方のポイントは3つ

宿根草(多年草)の選び方のポイントは3つ

次に、宿根草(多年草)の選び方のポイントについて解説します。

  • 開花時期で選ぶ
  • 花の色で選ぶ
  • 草丈や草姿で選ぶ

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.開花時期で選ぶ

一年草に比べて多年草は開花期が限られているものが多いですが、それぞれの植物が持つ独特の開花パターンを理解すると、庭を一年中美しく保つことが可能です。たとえば、クリスマスローズはがく片が花のように見えるため、長い期間楽しめます。

一方で、アネモネは連続して花を咲かせることができ、エリゲロンは春から秋にかけて何度も開花します。それぞれの宿根草がどのような時期に咲き、その花がどれほど長持ちするか把握できれば、ガーデンの開花スケジュールが計画しやすいです。

2.花の色で選ぶ

宿根草は自然な美しさを持つものが多く、控えめな色合いが庭に落ち着きをもたらします。たとえば、春に咲くパンジーとビオラの鮮やかな色と、宿根草の花色を組み合わせると、統一感のある美しい空間が生まれます。

対照的に、黄色と紫、赤と緑、青と橙色など補色の組み合わせは、強いコントラストを生み出し、元気で活動的な印象です。花の色はガーデンデザインにおいて重要な役割を果たしており、色の選択によって、異なる雰囲気を作り出します。

3.草丈や草姿で選ぶ

花壇やベランダで植物を配置する際は、背の高いものを後方に、低いものを前方に置くと、すべての植物が見やすくなります。たとえば、草丈20〜30cmの植物、50〜60cmのもの、そして1m程度の植物を組み合わせると、視覚的にバランスの取れた美しい空間が生まれます。

草姿も直立するもの、丸く広がるもの、地を這うように広がるものなどさまざまです。これら異なる姿の植物を組み合わせることで、庭にリズムや動きが生まれ、それぞれの植物の魅力が引き立ちます。

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おすすめの宿根草15選

次に、おすすめの宿根草15選を紹介します。それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.ネペタ キャッツパジャマ

1.ネペタ キャッツパジャマ

参考:PROVEN WINNERS

コンパクトにまとまった株からは、清涼感のあるブルーの小花が咲き乱れ、さわやかなミントの香りが庭いっぱいに広がります。この植物の優しい色合いは、ローズガーデンのなかでも映え、シルバーリーフの植物との組み合わせもバッチリです。

乾燥や暑さにも強いこの宿根草は、地植えに最適で、手間をかけずに育てられます。春から晩秋にかけて長い期間、ガーデンを美しく彩るネペタ キャッツパジャマは、手軽でありながら圧倒的な存在感を放ちます。

2.ガザニア

2.ガザニア

参考:となりのカインズさん

キク科の植物であるガザニアは、その原産地であるアフリカの温暖な気候を反映した、鮮やかで個性的な花を咲かせます。花の基部にある特徴的な斑紋は、ガーデンにユニークなアクセントを加えてくれます。

本来、宿根草の一種であるガザニアですが、寒さにやや弱いため、一年草として扱われるケースも多いです。しかし、「宿根ガザニア」として販売されている品種なら、冬の寒さにも耐え、毎年美しい花を楽しませてくれます。

3.ゲラニウム ブルームミー

3.ゲラニウム ブルームミー

参考:PROVEN WINNERS

ゲラニウム ブルームミーは、ゲラニウムが抱えていた日本の高温多湿な夏への耐性を向上させた、魅力的なハイブリッド品種です。晩春から晩秋にかけて、美しい青い花を次々と咲かせ、ガーデンに涼やかな印象を与えます。

この品種は分枝性が高く、豊かな花付きが特徴で、ほかのゲラニウムに比べてより多くの花を楽しめます。また、セルフクリーニングの性質があるため、枯れた花をこまめに取り除く必要が少なく、お手入れが楽なのも大きな魅力です。

4.オステオスペルマム

4.オステオスペルマム

参考:マチュアリスト

オステオスペルマムは、そのユニークなスプーン形状の花弁や多彩な花色で人気を集めている多年草です。開花期が長く、一度に多くの花を次々に咲かせるため、長期間にわたってガーデンを彩ります。

この植物は常緑性を持ちますが、寒さにはあまり強くないため、冬の寒い地域では保護が必要です。かつては、一年草や二年草と同じグループに分類されていたものの、現在はディモルフォセカという別属に分けられています。

5.フロックス オープニングアクト

5.フロックス オープニングアクト

参考:PROVEN WINNERS

フロックス オープニングアクトは、幅広い気候条件に適応し、丈夫な宿根草です。この植物は、5月から11月にかけて、絶えず美しい小花を咲かせ続けます。

年を経るごとに株はさらに充実し、見応えのあるサイズへと成長していきます。草丈は50〜70cmと適度で、植え込みやプランターでの栽培にも適した宿根草です。

6.アネモネ

6.アネモネ

参考:マチュアリスト

アネモネはヨーロッパ南部や地中海沿岸が原産の魅力的な球根植物です。この植物の小さな球根は、水を含むと腐りやすくなるため、湿った土に植えるのが推奨されています。

最近では、11月頃から花を楽しめる開花株が市場に出回っており、真冬には一時的に花を休み、早春に美しい花を再び咲かせます。初夏には地上部が枯れて休眠に入り、秋になると再び芽吹くのが特徴です。

7.ルドベキア アーバンサファリ

7.ルドベキア アーバンサファリ

参考:PROVEN WINNERS

ルドベキア アーバンサファリは、その洗練されたアースカラーと造形美で注目を集める宿根草です。多くの枝から次々と花が咲くこの植物は、夏の暑さにも寒さにも強い耐性を持っています。

実際に、最低温度マイナス15℃まで耐えられる耐寒性を備え、冬も地上部が枯れずに葉を保持します。冬を越すと翌年はさらに株が大きくなり、その存在感は一層増して魅力的です。

8.リシマキア

8.リシマキア

参考:マチュアリスト

リシマキアは多様性で知られている宿根草で、200種以上の原種が存在し、なかには草丈が1mに達するものもあります。そのなかで、リシマキアは地面を這うように広がり、グラウンドカバーとして活躍してくれます。

とくに、リシマキア・ヌンムラリアという品種は、その丸みを帯びた小葉を密に生やし、横に広がる点が特徴です。また、ライムグリーンやゴールド、ブロンズに近い葉色の品種もあり、これらは吊り鉢のなかで垂れ下がる様子や、花壇の縁取りとして使用するのがおすすめです。

9.レウカンセマム ミルキーウェイ

9.レウカンセマム ミルキーウェイ

参考:PROVEN WINNERS

レウカンセマム ミルキーウェイは、星空のように美しい白い花が特徴の宿根草です。マーガレットに似た形の花が豊かに咲き誇り、見るものを魅了します。

この植物は非常に寒さに強く、北海道のような寒冷地でも地植えのまま冬を越すことが可能です。一度植えると、毎年美しい花を咲かせ、花壇を華やかに彩ります。

10.ツルニチニチソウ

10.ツルニチニチソウ

参考:マチュアリスト

ツルニチニチソウは、ほふく性の茎が特徴的な宿根草です。地を這い、節から根を出しながら広がっていくため、グラウンドカバーにおすすめです。茎を適宜切り戻してわき芽を促すことで、より密な緑のカーペットを作り出せます。

また、吊り鉢から垂らして育てると、優雅な緑のカスケードが楽しめます。緑葉だけでなく、白や黄色の斑が入った品種もあり、小ぶりの葉を持つヒメツルニチニチソウも人気です。

11.マーガレット

11.マーガレット

参考:マチュアリスト

マーガレットはカナリア諸島原産のモクシュンギクが祖先の、多様な園芸品種がある宿根草です。伝統的な白い花弁と黄色の花芯を持つ品種も美しいですが、近年ではピンクや黄色など明るい色の花や、八重咲き、ポンポン咲きの品種が人気を集めています。

マーガレットは耐寒性にやや欠けるため、冬期は室内の日当たりの良い場所で鑑賞し、春になったら屋外に出すか庭に植え替えるのがおすすめです。

12.ワイルドストロベリー

12.ワイルドストロベリー

参考:ミツモア

ワイルドストロベリーは、その愛らしい赤い実と甘酸っぱい味わいで人気のある宿根草です。非常に丈夫で育てやすいため、ガーデニング初心者の方におすすめです。

育てる際は、日当たりが良く水はけの良い環境で、春から初夏にかけて植えましょう。液肥を定期的に施すことで、より健康的な成長を促進できます。

また、鉢植えでも地植えでも育てられるため、地面を這うランナーを利用してグラウンドカバーとしてもおすすめです。

13.ムスカリ

13.ムスカリ

参考:マチュアリスト

ムスカリは、そのユニークな壺形の花がブドウの房のように密集して咲く美しさで知られる球根植物です。1つの小さな球根から多くの花茎が伸び、長期間にわたってその魅力を楽しめます。

草丈は10〜30cmとコンパクトで、チューリップやスイセン、ビオラやパンジーといったほかの植物との組み合わせるのもおすすめです。最近では、さまざまな花色やユニークな花形を持つ園芸品種が開発され、さらに多くの人々の注目を集めています。

14.ジギタリス

14.ジギタリス

参考:ミツモア

ジギタリスはイングリッシュガーデンを象徴する植物であり、その魅力が日本でも広く認識されつつあります。草丈は30cmから180cmにもおよび、ガーデンに立体感を与えます。

ベル形の花は、紫やピンク、白、黄色など多彩な色彩を見せ、縦に連なる花穂は遠目からでも目を引く美しさです。また、耐暑性や花色の鮮やかさが強化された「ハイブリッドジギタリス」も人気を集めており、原種に比べてさらにガーデニングの選択肢を広げています。

15.ヒューケラ

15.ヒューケラ

参考:マチュアリスト

ヒューケラはその魅力的な葉色と形状でリーフプランツの人気を牽引しています。多様な色合いの葉を持つ品種が多く、その豊かなバリエーションはガーデンや寄せ植えに素敵なアクセントをもたらします。

日陰のスペースで元気に育ち、定期的な手入れを必要としないため、忙しいガーデナーにも最適です。時が経つと茎が伸びて形が乱れがちですが、株元で切り取り、茎ざしをすれば新しい株が育ちます。

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宿根草とはでよくある3つの質問

宿根草とはでよくある3つの質問

最後に、宿根草とはでよくある質問を紹介します。

  • 質問1.宿根草を上手に育てるコツは?
  • 質問2.宿根草と多年草との違いは?
  • 質問3.多年草と一年草の違いは?

それぞれについて詳しくみていきましょう。

質問1.宿根草を上手に育てるコツは?

宿根草を美しく育てるには、適切な手入れが欠かせません。ここでは宿根草を上手に育てるためのコツを3つ紹介します。

  • 花がら摘みを行う
    咲き終わった花は早めに取り除くと、株への負担が軽減し、病気のリスクが減る。花がら摘みは、子房のすぐ下のあたりをハサミで切り取る
  • 水やりと肥料の適切な管理
    地植えの場合は自然の雨水で十分だが、鉢植えの場合は土が乾いたらたっぷりと水を与える必要がある。しかし、過剰な水やりは根腐れを引き起こす原因となるため注意が必要
  • 冬越し対策を施す
    宿根草の耐寒性は品種によって異なる。耐寒性が強い場合は屋外でマルチング(地表部分をウッドチップや腐葉土で覆い、地面の乾燥や害虫の発生を防ぐ)し、耐寒性が弱い場合は秋に鉢へ移して室内で越冬させる

質問2.宿根草と多年草との違いは?

多年草は、複数年にわたって生き続ける植物のことを指し、毎年花を咲かせます。一方、宿根草は多年草の一種で、生育期が終わると地上部が枯れてしまいます。

しかし、根は生き続け、次のシーズンには再び芽吹く植物です。宿根草の強さは、地上部が一時的に消失しても、根から再び成長を遂げる点です。

一方で、多年草は地上部が冬を越しても枯れない常緑種も含まれます。しかし、これらの植物がどのカテゴリーに属するかは、その原産地や育てる環境によって変わる場合があります。

質問3.多年草と一年草の違いは?

多年草と一年草の主な違いは生存期間です。多年草は、複数年にわたって生育し、毎年花を咲かせます。しかし、一年草は一年の間に生育し、花を咲かせ、種を生産した後に一生を終えます。

また、多年草は、一度植えれば毎年花を楽しむことが可能で、ガーデンの基盤となる植物として人気です。しかし、同じ植物が毎年同じ場所で咲き続けるため、変化が少ないと感じるかもしれません。

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まとめ

まとめ

本記事では、宿根草の魅力や分類、選び方のポイント、おすすめの宿根草15選について紹介しました。

宿根草は、毎年繰り返し花を咲かせる多年草の1種であり、「しゅくこんそう」や「しゅっこんそう」と呼ばれています。特徴として、生育期が終わると地上部が枯れてしまうものの、地下の根は生き続け、次の季節には再び美しい花が楽しめます。

また、宿根草はメンテナンスの手間が少なく、初心者の方でも育てやすいため、これからガーデニングを楽しみたいという方は、ぜひ、お気に入りの宿根草をみつけてみてください。

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