【初心者必見】紫陽花(アジサイ)の剪定が必要な理由とは?時期や方法、注意点まで詳しく解説します!

2024年4月30日
【初心者必見】紫陽花(アジサイ)の剪定が必要な理由とは?時期や方法、注意点まで詳しく解説します!

紫陽花をこれから育ててみたいと考えている方で、紫陽花の剪定方法について詳しく知りたいという方もおられるのではないでしょうか。

本記事では、紫陽花(アジサイ)の剪定が必要な理由や剪定時期、剪定方法について解説します。また、剪定する際の注意点や基本的な手入れについても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

マルトヨ編集部

CTA

紫陽花(アジサイ)の剪定が必要な理由とは?

紫陽花(アジサイ)の剪定が必要な理由とは?

紫陽花の選定が必要な理由について解説します。

  • 翌年も花を咲かせるため
  • 鑑賞しやすい樹高を保つため

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.翌年も花を咲かせるため

紫陽花は花期が終わった後も花が長く残りますが、そのままにしておくと株の風通しが悪くなり、病害虫のリスクが高まります。また、古い花が残っていると、植物は新しい花芽を作るエネルギーを得るのが難しくなります。

そのため、花期が終わった後は適切に剪定し、不要な部分を取り除くことが大切です。この処理により、植物は健康な状態を保ち、翌年も美しい花を咲かせます。

2.鑑賞しやすい樹高を保つため

紫陽花は生命力が高く、種類によっては2〜3メートルもの高さに成長する落葉低木です。枝の先端に花を咲かせる特性があるため、適切に剪定しないと花が高い位置で咲き、開花を楽しみにくくなります。

樹形をコンパクトに保ち、目線の高さで美しい花を楽しむためには剪定が欠かせません。適時に剪定することで、紫陽花は鑑賞しやすい高さで豊かに花を咲かせます。

CTA

紫陽花(アジサイ)の剪定時期

紫陽花(アジサイ)の剪定時期

次に、紫陽花の剪定時期について解説します。

  • 花後の7月頃
  • 休眠期の11月~3月頃

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.花後の7月頃

一般的に、紫陽花は6月に開花するため、最適な剪定時期は花期が終わる7月下旬頃です。この時期の剪定により、紫陽花は翌年も健康的に成長し、美しい花を咲かせる準備が整います。

具体的な剪定のタイミングは、花びらのように見える萼片(がくへん)が裏返るか、色褪せ始めたことによって判断します。遅くとも8月中の剪定が推奨されており、これは紫陽花が秋に入り花芽を形成する前に実施しなければならないためです。

【メリット1】枝を短くできる

7月頃に剪定するメリットとして、枝を短くできる点が挙げられます。紫陽花の花芽は晩夏から秋にかけて形成されるため、7月頃にはまだ花芽が形成されおらず、翌年の花芽を心配せずに済みます。

また、秋に剪定すると枝の先端にできる花芽を誤って切り落とすリスクが否めません。しかし、7月頃の剪定の場合は、脇芽の成長を促しながら、植物全体をより管理しやすいサイズに調整できます。

【メリット2】翌年に花が咲きやすくなる

紫陽花は梅雨の時期に美しい花を咲かせた後、そのままにしておくと実を結び種を形成します。実や種を作ると紫陽花は体力を消耗し、結果として翌年の花芽の準備ができません。

そのため、剪定によって花が咲き終わった後の枝を取り除き、実や種を作るエネルギーを脇芽の成長と翌年の花芽の形成に集中させる必要があります。脇芽から成長した枝は秋に花芽をつけ、花を咲きやすくします。

2.休眠期の11月~3月頃

休眠期にあたる11月〜3月は、紫陽花が成長を一時的に停止し、翌年の開花に向けたエネルギーを蓄えている大切な時期です。この期間、紫陽花は葉を落として枝だけの状態になるため、枯れているように見えるかもしれませんが、実際には次の春に向けた準備をしています。

この時期に不要な枝を取り除けば、樹形のバランスを保ちながら風通しを良くすることが可能です。これにより、「害虫の発生」や「病気」の予防につながります。

【メリット】古い枝や枯れた枝を整理できる

この時期は、葉がすべて落ちて枝だけが残るため、どの枝が古くなっているか、枯れているかが一目で判別可能です。古い枝や枯れ枝を適切に取り除くと、紫陽花の見た目が整うだけでなく、健康を維持する効果があります。

とくに、古い大きな枝を根元から剪定することで、紫陽花全体がコンパクトになり、若い枝へ効率良く栄養が行き渡るようになります。

CTA

紫陽花(アジサイ)の剪定方法

紫陽花(アジサイ)の剪定方法

次に、紫陽花の剪定方法について解説します。

  • 準備するもの
  • 剪定する場所
  • 剪定方法

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.準備するもの

紫陽花の剪定を始める前に、適切な剪定ばさみを準備しましょう。園芸用の剪定ばさみは、枝をきれいに切断するために必須の道具です。

また、植物に与えるストレスを最小限に抑えるためには、切れ味の良い剪定ばさみを使用しましょう。さらに、作業中の手を保護するために、軍手の用意も欠かせません。軍手は、剪定作業中に手を枝や剪定ばさみから守り、万が一の怪我を防止する役割を果たします。

2.剪定する場所

紫陽花の剪定では、枯れた花の下から2〜3節の位置にある健康的な脇芽を見つけ、そこを切り落とします。剪定の時期を守り、花がまだ終わっていない場合でも、剪定して切り花として楽しみましょう。

また、花が咲かなかった枝は剪定せずに残します。これにより、翌年も健康で美しい花を咲かせられます。適切な時期の剪定は、アジサイの美しさを保つために重要です。

3.剪定方法

剪定する時期により、剪定方法は異なります。ここでは、それぞれの時期の剪定方法について解説します。

花後の場合

花後の剪定では「剪定する枝」と「残す枝」を適切に選ぶことが重要です。この時期に剪定すべき枝は、その年に花をつけた枝や過度に伸びた枝、成長方向が望ましくない枝、または枯れた枝などが対象になります。

一方で、花をつけなかった枝は翌年の開花の可能性があるため、そのままにしておきます。剪定する正確な位置は、花がついた茎の上から2節目の下です。もし、紫陽花が高く成長している場合は、3〜4節目での剪定が適しています。

休眠期の場合

休眠期の剪定では、白く乾燥した枯れ枝や成長に寄与しない枝を取り除く作業が中心です。とくに、花後の剪定で残した葉の付け根には、小さな花芽が確認できるはずです。

2回目の剪定では、これらの貴重な花芽を落とさないように、花芽の上の部分を慎重に取り除きます。もし、花芽がどこにあるかわからなければ、むやみにカットしないのが賢明です。

大きくなりすぎた場合

紫陽花が大きく育ちすぎた場合は、落葉期に合わせた強剪定が適切な対処法です。落葉期に実施する理由は、紫陽花が休眠状態にあるため、剪定によるダメージを最小限に抑えられるからです。

ただし、この方法は翌年に花が咲かないリスクがあります。しかし、一時的な花の美しさを優先せず、植物の健康のために適切なサイズに戻すことが重要です。

強剪定では、根元から約30センチメートルの高さで枝を均一に切り戻します。この際に、翌年の花を期待して枝を残すと、植物のバランスが損なわれ、理想的な樹形の維持が難しくなります。

CTA

紫陽花(アジサイ)を剪定する際の注意点は3つ

紫陽花(アジサイ)を剪定する際の注意点は3つ

次に、紫陽花を剪定する際の注意点について解説します。

  • 有毒成分に気をつける
  • 花芽を切り落とさない
  • 鉢植えの場合は剪定後に植え替える

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.有毒成分に気をつける

紫陽花の葉や茎、花に含まれる有毒成分に触れただけでは問題ありませんが、有毒成分が口に入ると、嘔吐やめまい、顔面の紅潮などの症状を引き起こすおそれがあります。

紫陽花には青酸配糖体に対する陽性反応がみられることがあり、また、嘔吐性アルカロイドであるフェブリフギンが含まれているとの報告も存在します。

紫陽花の葉や花を扱う際は、これらを口にしないよう十分な注意が必要です。安全を確保するためにも、剪定時には適切な手袋を着用し、作業後はよく手を洗うようにしてください。

2.花芽を切り落とさない

花芽は枝と葉の付け根に形成されているため、剪定する位置を慎重に判断することが大切です。とくに、夏頃に剪定した後、カットした部分より下の脇芽から新しい枝が育ち、そのひとつ下の葉の付け根に翌年開花する花芽が形成されます。

そのため、枝を切る際は花芽を保護するように下の葉の付け根の部分を残しましょう。誤った剪定は紫陽花の開花に影響を与えるため、花芽の位置を確認してから剪定ばさみを入れるようにしてください。

3.鉢植えの場合は剪定後に植え替える

紫陽花は生命力が旺盛なため、根が鉢のなかで早く成長し、根詰まりを起こす場合があります。この問題を防ぐためには、剪定した後、1〜2年ごとの植え替えがおすすめです。

植え替えによって根の健康を維持し、翌年に花を咲かせるためのエネルギーを確保できます。なお、花が咲いている時期の植え替えは、植物にとってストレスとなるため避けましょう。

CTA

紫陽花(アジサイ)の花を咲かせるための基本的な手入れは3つ

紫陽花(アジサイ)の花を咲かせるための基本的な手入れは3つ

次に、紫陽花の花を咲かせるための基本的な手入れについて解説します。

  • 半日陰の場所で育てる
  • 土が乾いてから水を与える
  • 肥料を花後と冬に与える

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1.半日陰の場所で育てる

紫陽花の生育環境で理想的なのは、午前中に日光を浴び、午後は涼しい日陰になる半日蔭の環境です。このバランスにより、紫陽花は健康的に成長し、豊かな花を楽しませてくれます。

とくに、花付きや色の鮮やかさは、適度な日当たりによって良くなるため、秋から春にかけてはしっかりと日光にさらしてあげることが重要です。

しかし、紫陽花は乾燥に弱く、真夏の強い日差しは葉を傷める原因になります。そのため、最も暑い時期には、鉢植えの紫陽花を日陰に移すか、地植えの場合は遮光ネットで日差しを和らげる対策をとるのがおすすめです。

2.土が乾いてから水を与える

紫陽花は水分を好む植物ですが、季節に応じて水やりの頻度を調整することが大切です。鉢植えの場合、春から秋にかけては毎日1回、真夏の暑い時期は1日に2回、冬場は週に1回程度の水やりが目安となります。

また、土の表面が乾いたことを確認してからたっぷりと水を与えることにより、根に酸素が行き渡り、植物全体の健康を維持できます。過剰な水やりは根腐れの原因となるため、土が完全に乾いてから水を与えるようにしましょう。

3.肥料を花後と冬に与える

紫陽花に肥料を与える適切なタイミングは、開花後の7月頃と落葉後の1〜2月にかけてです。この時期に肥料を与えると、花を咲かせた後に消耗した紫陽花の体力が回復し、また春の新しい成長に向けてエネルギーを蓄えられます。

開花後には素早く栄養を吸収できる液体肥料を、冬には長期間効果が続く固形の緩効性肥料を使用しましょう。紫陽花は土のpH値によって花の色が変わるため、肥料選びが重要です。

CTA

紫陽花(アジサイ)の剪定方法でよくある3つの質問

紫陽花(アジサイ)の剪定方法でよくある3つの質問

最後に、紫陽花の剪定方法でよくある質問を紹介します。

  • 質問1.紫陽花(アジサイ)の剪定でよくある失敗は?
  • 質問2.紫陽花(アジサイ)の剪定は毎年必要ですか?
  • 質問3.咲かなかった枝も剪定する必要がありますか?

それぞれについて詳しくみていきましょう。

質問1.紫陽花(アジサイ)の剪定でよくある失敗は?

紫陽花の剪定においてよくある失敗は、適切な時期を逃すことです。正しい剪定時期を守らないと、次のシーズンに美しい花を咲かせるチャンスを失ってしまいます。

紫陽花は剪定に対して比較的強い植物ですが、間違った時期に剪定すると、花が咲かなかったり、植物の生長が不十分になったりする可能性があります。

また、植物を小さく保ちたい場合は、休眠期に強剪定が必要です。剪定の目的と時期を正しく理解し、紫陽花の美しさを最大限に引き出してください。

質問2.紫陽花(アジサイ)の剪定は毎年必要ですか?

紫陽花は剪定しなくても花を咲かせる能力を持っていますが、剪定しないと徐々に背丈が伸びていきます。その結果、花が目線よりも高い位置で咲くようになり、鑑賞が難しくなる場合があります。

紫陽花は非常に丈夫であるため、適切な剪定によって樹形を整え、豊かな花を咲かせることができる植物です。美しい紫陽花を毎年楽しむためには、定期的な剪定が不可欠です。

質問3.咲かなかった枝も剪定する必要がありますか?

花が咲かなかった枝については、そのままにしておきましょう。これらの枝は、次の年に花を咲かせる可能性を秘めています。とくに、健康的で充実した枝は、翌年の開花のために重要な役割を果たします。

しかし、細く成長が不十分な枝や、紫陽花全体のバランスを損なうおそれがある枝については、剪定するのがおすすめです。このような枝を適切に管理することで、紫陽花全体の健康を維持し、より良い開花結果を期待できます。

CTA

まとめ

まとめ

本記事では、紫陽花の剪定が必要な理由や剪定時期、剪定方法や剪定する際の注意点、基本的な手入れについて解説しました。

紫陽花の剪定は、翌年も花を楽しむためには欠かせない作業です。花後の7月頃と休眠期の11月〜3月頃に、適切な剪定を実施しましょう。

ただし、剪定する際は紫陽花の持つ有毒成分に注意し、花芽を切り落とさないように慎重に作業してください。また、鉢植えで育てている場合は、剪定後の植え替えも忘れないようにしましょう。

マルトヨコーポレーション株式会社は、農具・園芸の総合商社として、初心者用商品からプロの方にご満足いただける商品まで、幅広い商品を取り扱っています。マルトヨコーポレーション株式会社

マルトヨ編集部

CTA