防鳥ネットの貼り方は4ステップ|おすすめの動画や防鳥ネットを選ぶポイントをご紹介!
育てた農作物が、収穫の間際に鳥の被害にあったという経験がある方も多いのではないでしょうか。このような被害を防ぐためには、防鳥ネットの使用が効果的です。
本記事では、防鳥ネットの主な種類や選ぶポイント、張り方について解説します。また、防鳥ネットの張り方でおすすめの動画についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
防鳥ネットの主な種類は3つ
防鳥ネットの主な種類について解説します。
- ベランダ用
- ゴミステーション用
- 家庭菜園用
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.ベランダ用
ベランダ用の防鳥ネットは、視覚的に目立たないようにデザインされています。多くの製品が地味な色彩を採用し、外からは目立ちにくくなっています。
とくに、透明な防鳥ネットは見た目を気にする方に適しており、存在を感じさせません。部屋のなかから外を眺める際も、景観を損ねることなく鳥からベランダを守ることが可能です。さらに、糸の太さにこだわれば、飛来する鳥がネットに絡まるリスクを軽減し、安心して使用できます。
2.ゴミステーション用
ゴミステーション用の防鳥ネットは細かい網目が特徴でゴミへのアクセスを防ぎます。とくに、カラスを意識した設計では、カラスの視覚を惑わす黄色いネットが効果的です。
これにより、カラスがゴミ袋を認識しにくくなり、ゴミステーションを守れます。また、耐久性も重要な要素であり、長期間にわたり使用できる頑丈な素材から作られたネットを選ぶのがおすすめです。
3.家庭菜園用
家庭菜園用の防鳥ネットは菜園のサイズに合わせて選べる多様なサイズ展開が魅力です。設置する場合は、スペースを事前に計測しておきましょう。
ネットが大きすぎると設置時に適切に張るのが難しくなるため、購入時にはサイズ選びに注意が必要です。また、適切な張り具合を実現するためにも、必要に応じてカットして使用できるタイプのネットを選ぶと便利です。
防鳥ネットを選ぶ際の5つのポイント
次に、防鳥ネットを選ぶ際のポイントについて解説します。
- 糸の太さ
- 網目の大きさ
- 結び目の有無
- サイズ
- 防火対策・難燃性
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.糸の太さ
太い糸を使用した防鳥ネットは、カラスなどの鳥による破損を防ぎ、耐久性が高いです。また、細い糸よりも太い糸の方が、鳥が絡まるリスクが低く、万が一鳥が網に触れても安全に逃がしやすいのが特徴です。
網の耐用年数を延ばし、定期的な交換にかかるコストを抑えるためにも、糸の太さを考慮して選ぶようにしましょう。糸の太さを適切に選び、防鳥ネットの機能性を最大限に引き出せば、長期間にわたってその効果が維持できます。
2.網目の大きさ
防ぎたい鳥の種類によって、網目のサイズが異なります。たとえば、ハトやカラスなど大型の鳥を避けたい場合は、網目が40mm程度のネットが適しています。
一方で、ムクドリやスズメなど小型の鳥に対応するには、30mm未満の細かい網目が必要です。網目が細かいほど小さな鳥を効果的に防ぐことができますが、その分、風の影響を受けやすく視認性も低下する可能性があります。
したがって、網目の大きさを選ぶ際には、防鳥効果とそのほかの要素とのバランスが求められます。
3.結び目の有無
結び目があるタイプは、ほつれにくさと耐久性に優れており、長期間の使用に適しています。このタイプのネットはカットしてサイズ調整が可能なものが多く、さまざまな設置環境に柔軟に対応できるのが大きなメリットです。
一方、ネットの軽さを重視する場合は、結び目のない融着タイプが適しています。結び目がないため、より軽量で取り扱いやすく、設置作業もスムーズです。ただし、耐久性は結び目があるタイプに劣るため、使用環境や目的に応じて適切に選んでください。
4.サイズ
適切なサイズを選ぶことで、畑や果樹を鳥から守り、侵入する隙間をなくします。とくに、トマトやナス、ピーマンなどの立性の野菜や、キュウリのように支柱で仕立てる高さのある野菜には、周囲を四角く覆う大きめのネットが必要です。
背の低い野菜や這い性の植物にはトンネル状に設置できるネットが適しています。低木の果樹に対しては、地面から頂部までしっかりと覆えるサイズのネットを選んでください。
ネットが小さすぎると、隙間ができて鳥が侵入するおそれがあるため、設置予定のエリアを正確に測定し、少し余裕を持ったサイズのネットを選びましょう。
5.防火対策・難燃性
ベランダなどの避難経路に設置する場合は、万一の火災時に迅速に避難経路を確保するため取り外しが容易なタイプを選びましょう。また、難燃材料を使用した防鳥ネットは、火事の際に燃え広がりにくく、災害時のリスクを低減できます。
購入する際には、製品が難燃性の素材で作られているか確認し、安全性の高い防鳥ネットを選ぶのがおすすめです。
防鳥ネットの張り方は4ステップ
次に、防鳥ネットの張り方について解説します。
- ステップ1.ネット張りの準備
- ステップ2.ネットの両端にひもを通す
- ステップ3.支柱やポールを立てる
- ステップ4.張りひもを支柱に固定する
それぞれについて詳しくみていきましょう。
ステップ1.ネット張りの準備
実際の設置エリアよりも少し大きめのサイズを選ぶと、網を張った際に必要な調整の余地を確保できます。たとえば、18m幅のネットを選んだ場合、16.2m〜20mの範囲で設置が可能です。
しかし、幅を広げるとその分、網の長さが縮むことを念頭に置いておきましょう。また、ネットに耳糸が付いている場合、その耳糸がある辺が長さ方向を示しています。
この初期段階で正確にネットを準備することが、スムーズで効果的な設置へとつながります。
ステップ2.ネットの両端にひもを通す
ネットの端にある結びひもを解く前に、ネットの両端にある青色の網目を通して張りひもを1本ずつしっかりと通します。張りひもが網目を通過しやすいように注意深く作業しましょう。
張りひもが適切に通ったことを確認したら、次にネットの端にある結びひもを解きます。この作業を丁寧に実施し、ネットを均等に張ることができれば、防鳥対策としての機能を発揮します。
ステップ3.支柱やポールを立てる
ネットを箱型またはトンネル状に張るための支柱やポールの設置が必要です。
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箱型に張る場合
支柱やポールを適切な間隔で立て、支柱の上部にひもを張ってネットを支える。これにより、上部が開かない箱型の構造になり、鳥が上部から侵入するのを防ぐ。支柱の配置や高さは、設置したいエリアの大きさやネットのサイズに応じて調整する
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トンネル状に張る場合
中間に半円形の支柱を設置してトンネルの形を作る。この支柱はトンネル用のポールなどを使い、ネットを均等に支えるように配置する。トンネル状の構造は、とくに地面に近い作物や低い植物の保護に適している
どちらの方法も、ネットがしっかりと支えられ鳥による侵入を防ぐためには、支柱やポールの安定性が不可欠です。
ステップ4.張りひもを支柱に固定する
ネットが均等に張られ、ねじれが生じないように注意深く進めましょう。張りひもを支柱に固定する際は、網目が均一なひし形を保つように、ネットを慎重に広げます。
この均等な張りがネット全体の強度を確保し、鳥による侵入を防ぐために重要です。張りひもを固定する方法は、支柱の材質や形状によって異なる場合があるため、最も安定し、かつ網の張りを適切に保つ方法を選んでください。
防鳥ネットの張り方でおすすめの動画3選
次に、防鳥ネットの張り方でおすすめの動画をご紹介します。
- 園芸農家イシヅキちゃんねる
- 吉瀬園芸
- ぴーちゃんち菜園
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.園芸農家イシヅキちゃんねる
参考:園芸農家イシヅキちゃんねる|【意外な結末…】とにかく低予算で簡単に防鳥ネットをかける方法を考えました
園芸農家イシヅキちゃんねるでは、ブルーベリーに低予算で簡単に防鳥ネットをかける方法を紹介しています。実際に作業風景を紹介しながら、わかりやすく設置方法が解説されているため、誰でも簡単に真似しやすいのが嬉しいポイントです。
また、この動画ではお金をかけない方法を紹介しているため、なるべくコストをかけずに、防鳥対策がしたい方におすすめです。
2.吉瀬園芸
参考:吉瀬園芸|【ブルーベリー他】防鳥ネットの選び方完全ガイド【防鳥歴20年超】
吉瀬園芸では、さまざまな防鳥ネットを試してみた結果として、最終的に使い続けている防鳥ネットについて紹介されています。
また、網目のサイズの選び方のポイントについても解説されており、これから防鳥ネットを選ぶ人にとって、参考になる情報が提供されています。
効果的な防鳥対策のためにも、ほかの動画とあわせて参考にするのがおすすめです。
3.ぴーちゃんち菜園
参考:ぴーちゃんち菜園|【トマトの栽培】防鳥ネットで完璧なカラス対策をしよう!
ぴーちゃんち菜園では、トマト栽培における効果的なカラス対策を紹介しています。具体的には、防鳥ネットをトンネル状に貼る方法が紹介されているため、地面に近い作物や背の低い植物を栽培されている方におすすめの動画です。
この動画のなかには、具体的に使用している商品の紹介もあるため、実際に防鳥ネットの設置にチャレンジしやすい内容となっています。
防鳥ネットの張り方でよくある3つの質問
最後に、防鳥ネットの貼り方でよくある質問について紹介します。
- 質問1.果樹園の対策に最適な防鳥ネットは?
- 質問2.防鳥ネットの耐用年数は?
- 質問3.防鳥ネットの効果を高める方法は?
それぞれについて詳しくみていきましょう。
質問1.果樹園の対策に最適な防鳥ネットは?
ブルーベリーやイチゴ、さくらんぼなど、鳥が好む果実を持つ樹木は、とくに丁寧な対策が求められます。カラスやムクドリのような果実を狙う鳥には、網目が25〜37.5mmのネットが効果的です。
さらに、糸の太さが2.0mm以上を選ぶと、カラスによる破損も防げます。ネットを設置する際は、空中からの侵入を防ぐために、果樹を周囲からしっかりと覆うようにします。
ネットがたるまないように張り、鳥が侵入できる隙間がないように注意し、果樹とネットとの間に適切な距離を保つことが大切です。
質問2.防鳥ネットの耐用年数は?
防鳥ネットの耐用年数は一般的に3〜5年程度とされていますが、これは使用環境やネットの材質によって変わります。屋外で雨や紫外線にさらされ続けると、ネットの材質が劣化しやすくなるため、耐久年数が短くなる場合がほとんどです。
一方、ベランダの屋根下のような直射日光や雨が少ない場所では、ネットが長持ちする傾向があります。いずれも、定期的なメンテナンスと点検により、ネットの状態を良好に保ち、長く使用することが可能です。
質問3.防鳥ネットの効果を高める方法は?
防鳥ネットの効果を高めるためには、一緒に光るテープを利用する方法があります。このテープを野菜や果樹の周囲に張り巡らせることで、光の反射が鳥を驚かせ、作物への接近を防ぎます。
この手法は、鳥が新奇な物体や状況を警戒する性質を活用したものです。防鳥ネットと比較して、テープは作物を全面的に覆わないため、通常の農作業がしやすく、設置やメンテナンスの手間が少ない点がメリットです。
しかし、長期間同じ方法を続けると鳥が慣れてしまい効果が薄れる可能性があるため、効果が低下したと感じたら、ほかの威嚇手段への切り替えや追加を検討してください。
まとめ
本記事では、防鳥ネットの主な種類、選ぶポイントや張り方、また、防鳥ネットの張り方でおすすめの動画について解説しました。
防鳥ネットを選ぶ際は、糸の太さや網目の大きさ、結び目の有無などを考慮して、用途に合った適切なものを選ぶ必要があります。また、育てている農作物の種類によって、ネットを箱型に張るか、トンネル型に張るかも異なります。
これまでに防鳥ネットを張った経験のない方は、この記事を参考に防鳥ネットの設置にチャレンジしてみてください。
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