フェイジョアとは?味の特徴や食べ方、育て方で押さえておくべきポイントをご紹介!
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フェイジョアは、バナナやパイナップルを連想させる強い香りと甘みが特徴です。初心者にも育てやすいため、栽培を検討している方もおられるのではないでしょうか。
本記事では、フェイジョアの味や食べ方、フェイジョアの育て方で押さえておくべきポイントについて解説しています。また、よくある質問についても解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
フェイジョアとは?
フェイジョアは、南アメリカ、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル南部が原産地でフトモモ科に属する果樹です。寒さに強く、マイナス10度程度まで耐えられ、病害虫にも強いため、初心者にも育てやすいのが特徴です。
成木は1.5mから3m程度に成長し、常緑性で美しい緑の葉を年間を通して保ちます。エキゾチックな花が咲き、10月から11月にかけては香り高い果実を楽しめます。
品種
フェイジョアの主な品種には以下があります。
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ジェミニ
果実は約100gで、やわらかな果肉と濃厚な味わいが特徴。収穫時期は10月中旬〜11月中旬で、自家結実性はあるものの、「アポロ」との受粉でより良い結果を得られる
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マンモス
大きな果実が特徴で、果汁が豊富。収穫時期は10月〜11月で、自家結実性が低く受粉樹が必要となる
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アポロ
果実の大きさは50〜90gで、甘みと風味が豊か。収穫時期は10月~11月で、自家結実性があるが、異品種の受粉樹があると実りがよくなる
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トライアンフ
ミディアムサイズの果実で、香りが高く保存性がある。収穫時期は11月下旬~12月上旬の晩生種で、「アポロ」が良い受粉樹とされている
フェイジョアの味や食べ方
次に、フェイジョアの味や食べ方について解説します。
- 味の特徴
- 食べ方
それぞれについて詳しくみていきましょう。
味の特徴
果実はたまご程の大きさで、楕円形をしており、外皮は濃い緑色です。内部の肉質は乳白色からオレンジ色に変わり、中央部分にあるゼリー状の質感と花のような断面が特徴的です。
未熟なフェイジョアは酸味が強く、梨を思わせるザラザラとした食感を持ちます。しかし、追熟させることで、バナナやパイナップルを連想させる強い香りが生まれ、果肉はやわらかく甘みが増します。
食べ方
フェイジョアの食べ方にはさまざまな方法がありますが、主な食べ方としては以下のとおりです。
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生食
フェイジョアを半分に切り、キウイのようにスプーンで果肉をすくってそのまま食べると、新鮮な味わいを楽しめる
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お菓子の材料
砂糖と煮てジャムにしたり、パウンドケーキやパンケーキの生地に混ぜ込んで焼き菓子にすると風味が豊かになる
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花びらも食べられる
フェイジョアの花びらは食用で、ヨーグルトやアイスクリーム、お菓子のデコレーションにも最適。ただし、赤い花芯は苦く食べられないので注意が必要
フェイジョアの育て方で押さえておくべき10のポイント
次に、フェイジョアの育て方で押さえておくべきポイントを解説します。それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.栽培場所
豊富な日光を好むため、一年を通して日当たりが良い場所を選ぶことが大切です。日照不足は成長や花付きに悪影響をおよぼす可能性があるため、日光が十分に当たる環境を確保してください。
フェイジョアは寒さに比較的強いとされますが、極端な寒さや冬の冷たい風は葉を落とす原因になります。もし、寒冷地での栽培を考えている場合は、冬季は軒下へ移動させ、寒冷紗、不織布を用いた防寒対策が欠かせません。
2.水やり
乾燥に弱いため、適切な水分管理が求められます。とくに、鉢植えの場合は、土の乾燥が根へのストレスとなるため、用土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてください。
水は鉢皿から溢れるほど与え、土全体がしっかりと湿るようにします。夏の暑い時期は、朝と夕方の2回水やりをすることで、植物を健康に保てます。
一方で、地植えの場合は自然の降雨で十分な水分が供給される場合が多く、雨がしばらく降らない場合を除き、追加の水やりは基本的に不要です。
3.肥料
新芽が吹き出すタイミングで液体肥料を施し、新芽の生育を促進させましょう。また、果実の収穫後も同様に液体肥料を与え、植物の回復と次の成長期に向けた準備を補助します。
鉢植えのフェイジョアには、年に3回(3月、7月、10月)有機質肥料を施し、植物の生育を支えます。木の元気がない、または成長が停滞している場合は、速効性のある液体肥料を水やりの際に使用し、生育を促すことが大切です。
一方で、地植えの場合は、3月と10月の年2回の頻度で有機質肥料を与え、栄養を補給しましょう。
4.用土
水はけの良い土壌条件が必要なため、土が湿潤状態にならないように注意を払う必要があります。鉢植えでの栽培も可能ですが、土を用意する際は水はけの良さを優先しましょう。
赤玉土を基本として使用すると、フェイジョアの根に適した環境を作り出せます。赤玉土と腐葉土を混ぜる場合、7:3の割合で配合してください。この配合比率により、根が健康的に成長しやすく、水分と空気のバランスを適切に保てます。
5.植えつけ
自家不和合性が強く、一株だけでは実がなりにくいため、異なる2品種を植えることが推奨されています。植えつけの最適な時期は、3月中旬~4月中旬で、植えつけ場所は水はけが良く、風の当たらない日当たりの良い場所が最適です。
植えつけに際しては、直径と深さが共に50cm程度の穴を掘り、掘り出した土に腐葉土と赤玉土を混ぜ、粒状肥料を加えてよく混合したものを穴に戻します。
その後、苗木の根鉢を崩しつつ根を広げ、用土で覆いながら植えつけ、樹高の50cm位置で切り戻して支柱を立てて固定し、十分に水やりします。
6.剪定
剪定時期は発芽前の3月〜4月です。この時期に剪定することで、植物のエネルギーを新しい成長に集中させられます。
生育が旺盛な場合、6月には新梢の葉を10枚残して先端を摘芯し、その後も新しく伸びた新梢に同様の処理を施しましょう。間引き剪定では、地際から生える不要な枝や、木全体の小枝を整理し、木の構造を明確にします。
これにより、空気と光の循環が改善され、病気や害虫のリスクが減少します。木が目標の高さに達したら、木の活力を維持するために枝の更新を図りましょう。
7.摘蕾(てきらい)
植えつけから4〜5年が経過し、木が成熟してくると、多くの花をつけるようになります。しかし、枝の先端につく花からは十分に成長しない小さな果実が生まれ、成熟にも時間がかかります。
そのため、春に新しい枝が伸びてつぼみが見え始めたら、枝の基部に近い位置の花を2つ残し、残りの先端部分にあるつぼみを摘み取らなければなりません。
この摘蕾という作業によって、木はエネルギーを選ばれた花へと集中させることができ、結果として質の高い、大きな果実を得ることが可能です。
8.人口授粉
自家不結実性であるため、異なる品種を混植する必要があります。虫による自然受粉でもある程度の実がつきますが、より多くの果実を得るためには人工授粉が欠かせません。
異なる品種の新鮮な花から花粉を毛ばたきを使って採取し、別の品種の雌しべに軽くこすりつける方法が一般的です。一部の品種では自家結実性が見られる場合もありますが、人工授粉を施すことで、より良い結果を期待できます。
9.増やし方
フェイジョアの増やし方には、さし木、とり木、タネまきの3つの方法があります。
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さし木
春に成長した若い枝を6月ごろに5-10cmの長さに切り取り、葉からの水分蒸発を防ぐため半分に切る。さし穂を川砂や鹿沼土の小粒で挿し、根付かせる
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とり木
前年に伸びた枝の表皮を剥ぎ取り、湿らせた水ゴケを撒いて根が出るのを待つ。根が出たら、本体から切り離して鉢に植え付ける。枝葉の生長は遅いため、外から見ても成長が感じられない場合がある
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タネまき
果実から取り出した種を水洗いして果肉を取り除き、陰干しした後に土に撒く。冬は鉢をビニール袋に入れて乾燥を防ぎ、春になったらビニール袋から取り出して、発芽するまで適度に水やりを続ける
10.病害虫
コウモリガが主な病害虫の一例で、幹の内部に侵入し、内部を食害します。とくに、幼苗がこの害虫の被害を受けると、その成長に大きな支障をきたす場合があります。
コウモリガは、株元に雑草が繁茂するような環境を好むため、株元を常に清潔に保つことが予防策の1つです。また、カイガラムシもフェイジョアに見られる害虫ですが、これらの害虫による致命的な被害は比較的少ないとされています。
フェイジョアの育て方でよくある3つの質問
最後に、フェイジョアの育て方でよくある質問を紹介します。
- 質問1.苗を購入する際の注意点は?
- 質問2.実がならない主な理由は?
- 質問3.フェイジョアの収穫時期は?
それぞれについて詳しくみていきましょう。
質問1.苗を購入する際の注意点は?
フェイジョアには多くの品種があります。苗を購入する際は、品種が明確に表示されているものを選びましょう。なぜなら、フェイジョアの実を結実させるには、異なる品種を混植する必要があるためです。
単一の品種だけでは受粉が不十分になり、果実が実らないことがあります。果実を楽しみたい方は、品種のラベルを確認し、異なる品種の苗を2つ購入するのがおすすめです。
質問2.実がならない主な理由は?
フェイジョアの実がならない主な理由としては、以下が挙げられます。
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受粉樹がない
フェイジョアは30近くの品種がありますが、1つの品種だけを植えても実を結ばないケースがほとんど。実を収穫したいのであれば、複数の品種の木を準備し、2本以上植える必要がある
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木の成長に栄養が使われている
木がしっかり成長しているのに実がつかない場合、木の成長に栄養が使われている可能性がある。実を結ぶための栄養や水分が不足していると、木は自身の生存を優先し、次の世代の繁殖に充てる余裕がない
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花芽を落としてしまった
剪定は木を健康に育てるために必要な作業ですが、適切な剪定をしないと花芽が落ちてしまう場合がある。フェイジョアの開花は8月〜9月で、その前の6月〜7月に花芽が形成される。
剪定作業をする際は、春の3月~4月を目安に実施することで、花芽の落下を防ぎ、実を結ぶ可能性を高めます。
質問3.フェイジョアの収穫時期は?
フェイジョアの収穫時期は、秋が深まる10月下旬〜11月ごろです。この時期になると、果実は成熟の段階を迎えますが、すぐに食べるには未熟な状態です。
そのため、追熟が必要になります。とくに、果皮の緑色が強く、硬いものは成熟を待つ必要があります。しかし、地面に自然と落ちたフェイジョアは、食べ頃を迎えている場合が多く、収穫のサインとして判断して構いません。
まとめ
本記事では、フェイジョアの味や食べ方、フェイジョアの育て方で押さえておくべきポイント、よくある質問について解説しました。
フェイジョアは、南アメリカ、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル南部が原産地の初心者にも育てやすい果樹です。果肉はやわらかくて甘みがあり、バナナやパイナップルを連想させる強い香りがあり、生食としてはもちろん、ジャムやパウンドケーキに混ぜるのもおすすめです。
また、自身で育てる場合は、自家結実性が低く受粉樹が必要になる点を考慮し、異なる2品種を選んで植えつけるようにしましょう。さらに、栽培環境や肥料、水やりなど、フェイジョアに適した栽培方法で管理することが大切です。
ぜひ、この記事を参考に、フェイジョアの栽培にチャレンジしてみてください。
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